Don't be material!

7 MEN 侍の矢花黎くんを愛でる日々の備忘録

【染、色の配信を見た】嘘か本当かそんなのどちらでも構わない

 

できたら原作読んでから見たかった染、色。

矢花くんモボ13公演全ステウィークがあったのと、染、色の配信日がセクゾ仙台遠征前日で、仕事も立て込んでて原作読めなかった〜。無念。

 

配信日も予定パンパンで見れなくて、セクゾ仙台から帰ってきた日曜日夜、見逃し配信終了数時間前から滑り込みで観ることができた。自分の周りの評判を聞いて興味あったから、ギリギリで観る機会があって良かった。配信様様。

 

何度も観ないと、細かい演出に気を配ったりそれを暗記していることができないから、いつも通り超個人的考えと感想を備忘録として書き留めておく。原作も舞台も色んな人の考察や感想が既に存在してるだろうし、オタクの独り言として!!!

 

 

原作も読めてないし、配信で一度見ただけなので考察できるほど深められてないのだけれど、一番強く感じたのは、

 

「持たざる者の苦労も、持たざる者に夢を託されすぎて自分の気持ちのままに歩めなくなってしまった持ってる者の苦労も、誰も自分以外の人間の気持ちを完全に理解することはできないよね」

 

ってことだった。

 

常日頃そう思ってて、そういうことを丁寧に伝えている作品が好きで、この染、色もじぶんにとってそんな作品のひとつになった。

 

 主人公は所謂持ってる側の人間で、持たざる者(芸術なんて何も分からない平凡な彼女、才能も人望もない同級生、昔は才能があったのに廃れたと評される同級生、自分の才能をねたむ先生、地元でタクシー会社を営むごく弘通な両親)に夢を託されすぎてしまったが故に、それに一心に答えようとして自分がなくなってしまいそうになって、結果そういう事態を完全に拒む自分の別人格(真未)を生んでしまったんだろうなって思った。

(これは個人的な感想なので正しいかどうかは分からない。) 

 

主人公が、そんな自分の別人格である真未に「ちゃんとした自由とちゃんとした不幸を持っているお前には俺の気持ちは分からない」というシーンで、主人公がなりたい自分像の説明をしているのかなと思った。

そしてそんな真未に「私があなたの自由になる」と言われるシーンでは、主人公は怯んでいて、ズルいなあって思った。なんでも無難にこなす代わりに自由も不幸も感じない自分とは正反対の、ちゃんとした自由とちゃんとした不幸を持ち合わせている真未を生み出したのは自分のくせに、そんな真未の↑のセリフに「俺は持ってる側だ。持たざる者が持ってる者に自分の夢を託すのと同じように、真未に自分の自由を託すことはできない。」って思っちゃったのかな~~と感じた。

主人公ズルいなシリーズだと、散々持たざる者たちを見下してきて「俺の苦しみはこいつらには分からない、真未だけが俺の理解者」みたいな態度で接してきたのに、いざ自分が窮地に陥ったらその持たざる者たちにちゃっかり助けられて心身ともに助けられていたことや、精神のつながりを感じていたはずの真未とも結局身体の関係も持ってたことや、ちゃんとした自由とちゃんとした不幸が欲しいと思ってるくせに結局無難になんでもこなす自分にぴったりな無難で美人な彼女(杏奈)も手放せなかったこと、そんな杏奈に対して真未と身体の関係持った後にだけ優しくしてること(ほんとヤダヤダヤダヤダ)等が挙げられる。

そういう男性のズルさみたいなものが上手く描けてて、上手すぎて、過去のモヤモヤ再燃した。笑 話が逸れるけど、そういう主人公のズルさを見ていたら、山崎ナオコーラの「二キの屈辱」を思い出した。久しぶりに読み返してみたくなったな。

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染、色は、色々考察できる要素がふんだんに詰まった物語で、特に最後のシーンで主人公が元同級生と昔のことを懐かしんで話すシーンで、起きた事実に関する自分の記憶と周りの認識が全然違ったのはゾクっとした。この物語では真未は所謂imaginary friendのように分かりやすく扱われているから最後のシーンもすんなり受け入れられたけど、現実の自分が生きている世界でも自分が気付いてないだけで色んな記憶を自分の都合のいいように改竄してんだろうな~って思った。人間の一番のストロングポイントは忘れられることって言われてるし、記憶を自分の都合の良いように記憶を美化できるのは悪いことだけじゃないんだろうけど、久しぶりにそういう感覚を思い出した。

 

真未の「嘘か本当かなんて大事?」ってセリフ(あったよね?)、

何かを好きになると究極的にはこういう気持ちになるので、胸熱セリフだった。

 

物事が嘘か本当かなんて、時間が経つにつれてひっくり返ったりするし、約束は未来の為じゃなくて今この時に誰かが誰かの為を想ってすることだと思うから、何かを好きになると「嘘か本当かなんてそんなに大事か?」という心境に至る。

 

今回の記事でタイトルにした歌詞”嘘か本当かそんなのどちらでも構わない”は、好きなバンドの曲に出てくる歌詞。そのあとは”ただ君を好きと言えると良かったのかな”と続く。最近聞いてなかった曲だけど、今回の舞台を見たら思い出した。

 

矢花担になってから、現場の数や動画やブログの配給もあるから、なかなか他Jr.の興味ある現場に通うのは時間的・経済的に難しくなってしまったけど、こうやって配信で気軽に見ることが出来るようになったのはほんと嬉しい!

 

素晴らしい作品に触れると、その時感じた気持ちをちゃんと残しておきたいってやっぱり思うな。

6月1日から毎日ブログつけてたけど、モボ全ステ・セクゾ宮城などによる燃え尽き症候群で約1週間サボってしまい、文章書く感覚が薄れかけてたけど書いてみるとやっぱり素人なりに文章書くの楽しいから細々と続けていこう。

 

 

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